SWEAT.jpでは、刺繍加工の注文が年々増えてきており、人気の加工方法となっています。
今回はそんな刺繍の、ミシン用データの作り方についてご紹介したいと思います!
ミシンと聞くと家庭用のものしか知らない方がほとんどかと思いますが、
デザイン刺繍は、データを作り、工業用のミシンで縫っています。
このコラムを読んでいただければ、仕上がりのイメージがより具体的になること間違いでしょう!
刺繍のデータ作成とは?
まず、刺繍のデータ作成って何?という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
刺繍の場合、ミシンに読み込める専用のデータを作ることが必要になります。
つまり、デザインミーティングで作ったデザインや、お客様から送っていただいたデザインをもとにもう一度デザインを作っているんです。
そのため、新規デザインの注文には”データの作成費”をいただいています。
15分で作れるものから、1時間かかるものまで様々で、「どうすればかっこよく仕上がるか」を常に考え、完成させていきます!
仕上がりを考えてデータを作成します
データの作り方
次に、データの作り方についてみていきましょう。SWEAT.jpではWilcom EmbroideryStudioというソフトを使って作っています。
デザイナーが作成したデザインに沿うようにデータを作っていきます。
文字の場合、広い範囲の刺繍の場合、3D刺繍の場合で作り方が全く違うんです。
刺繍データと実際の仕上がり
細い線と広い範囲の縫い方の違い
デザインによっていろいろ縫い方が異なってきます。
文字の刺繍や、細い線を縫う場合には、「サテン縫い」、広い範囲を縫う場合には、「タタミ縫い」基本的にはこの2種類を使い分けています。
例えば、有名なボックスロゴブランドの広範囲の赤い部分はタタミ縫いで、それだけだとタタミ縫いの端がぼやけてしまうので、周りをツヤのでるサテン縫いで囲って、シャープに見せています!
生地やデザインによっては、サテン縫いで囲まなくてもきれいに仕上がるので、そのままの場合もありますよ。
デザインによって変わる縫い方
デザインの上と下
デザインの上と下…そう聞いただけではなんのことかさっぱりですよね。
例えばひらがなの「あ」。刺繍にした場合、横棒と縦棒とぐるりと回っている3つのパーツに分けて刺繍をします。
ここで「上と下」が重要なんです!
横棒が上にくるでしょうか?縦棒が上にくるでしょうか?ちょっと想像が付きづらいかもしれません。
画像でみるといかがでしょうか。
一般的には、横棒が上にくるときれいにみえると言われています。
そのため、書き順通りに刺繍データを作っていては、きれいな仕上がりには近づかないのです。(写真右は書き順でデータを作っています。)
デザインによっては縦棒が上の場合ももちろんありますので、そこは臨機応変な判断が必要です。全く印象が違いますね。
重なり部分も意識して作成しています
刺繍の作業場では、常に「どちらがかっこよく見えるのか」論争が勃発しています!
こんなデザインも、かなりイメージが変わってきます。
文字がメインでアクセントになるのか、少し見えづらいようにしたいのか、とても重要なところですね。
予め完成イメージがある方は、ぜひスタッフに事前にお伝えください。
最後まで見ていただきありがとうございました。
加工の裏側は想像も付かないことがたくさんです。少しでもデザインイメージ通りに、満足のいく仕上がりになるよう、引き続き裏側をお伝えしていきます!
糸で縫うので他の加工よりも重なりによる仕上がりの差が出ます